学長挨拶

「手作りの教育」を目指して
学長 研 攻一
本学は、幼児教育科と専攻科福祉専攻だけの、とても小さな短期大学です。その特徴を生かした「手作りの教育」を目指しています。教育の原点は、どんなに教育機器が発達しても、顔と顔を突き合わせる、つまりface to faceの教育にこそあると思っています。
本学を含む学校法人「羽陽学園」は、建学の精神を「敬・実・和」、つまり「敬」とは、敬老の“けい”で、礼儀をつくすことであり、「実」とは実力の“じつ”で、真心・努力であり、「和」とは、平和の“わ”で、なかよくなる・穏やかであるという3つの概念に集約しています。これは、社会の中で豊かな人間性を育むための基本的な条件だと考えられます。
こうした建学の精神を踏まえて、本学独自の教育理念として「他者理解を通して自己理解と自己改革を行い、社会活動に積極的に参加しながら、生涯にわたる自己実現を行いうる人間性豊かな人材の育成」を設定しています。
この教育理念は、卒業生の多くが、乳幼児、障害者、高齢者など社会的弱者に関わる仕事に就くことと無関係ではありません。こうした人たちに接し理解しようとすると、教育者や介護者自身の行った行為を反省し内省的に自己を見つめて、新たな教育や介護方法などを生み出していくフィードバックシステムの形成を要求されるのです。また、こうした過程を繰り返していくと、教育者や介護者の自己の生き甲斐や自己実現とも無関係ではいられません。つまり、社会での自分の役割や社会的貢献などについても、新たな視点や考え方を持つように変化しなければならず、結局は、どのように自分が生きていくべきか等、人生の生き方の問題にも直面することになるのです。 本学では、伝統的に教員と学生が緊密な関係を持っており、色々な場所や機会に教員と学生が交流しています。その中で、自由に意見を言い合える関係もできています。こうした「手作りの教育」を通して、心が開放されて内省的で、しかも自分なりの問題意識を持ち、行動しながら解決していける人間の育成ができればと考えています。